条例を守らない店も…正直者がバカを見ないためには?

 しかし、条例を守っていない店もあります。大阪市内で客席面積が50㎡ほどの飲食店を営むAさん。条例違反だと分かりつつもたばこを吸える状態にしているといいます。

(個人で飲食店を営むAさん)「いろんなものが切迫しているなかで、売り上げが下がるのがやっぱきついなと。最初のほうは(通報されるかと)ちょっとドキドキもしたけど、正直忘れていた。『言われたら言われたときに考えよう』とちょっと開き直った部分もあった」

 違反している店は、指導を受けても改善が見られない場合、最大5万円の過料が科されます。しかし、店舗への見回り調査は、予算と人手不足を理由にほとんど行われておらず、ほかの店や客などからの通報があれば指導に入っているのが現状です。

 大阪府の担当者は、違反している店には根気強く指導を続けていると話します。
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(大阪府健康医療部 健康づくり課 吉田真司課長)「お互いに通報し合うみたいな、攻撃し合うみたいなことはあってはならない。ルールを守っているところが『正直者がバカを見る』みたいなことがないように、守っていただいてないところにはきっちり指導させていただきたい」

 大阪市は路上喫煙などの実態把握を進めていて、対策を急ぐ必要のあるエリアを選定し、9月中にも発表したいとしています。
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(大阪市 横山英幸市長)「どのあたりで(喫煙所が)足りていないのか、どのあたりでどういう対応が必要なのかの調査結果を踏まえて、喫煙所ならびに指導体制の戦略的な配置を考えたい」

 万博にあわせて進められた”禁煙条例”。大阪をより快適な街にするために万博閉幕後も一層の対策が求められます。