大ヒット映画の背景にあった、いかりや長介さんとの絆
刑事・青島俊作を演じた大人気シリーズ「踊る大捜査線」の知られざるエピソードも語られた。
劇場版第1作「踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!」(1998年)を終え、「『踊る大捜査線』という作品においてはこれで終わりでもいいと思った」という織田。そんな織田の心に再び火をつけ、興行収入173億円の大ヒットを記録した第2作へ、織田を再び出演へと導いたのは、和久平八郎役で出演していたいかりや長介さんだったという。
「いかりやさんが、和久さん調で『俺もそろそろ待ちきれねえぞ。年齢が年齢だし』と、しゃれた手紙をくれて。その時、もう顔がむくんでいて、ご病気なんだっていうのはわかって」と、当時を振り返った織田。
「2のあと、(いかりやさんが)亡くなられて、和久さんがいなくなったら終わりだなと思っていたんです。そしたら7年後、プロデューサーが『もう一回やろうと思う』って言ってきて。でも和久さんの席が隣にあるんで、どうしたってセットに行って和久さんの席見たらこうなっちゃいますよ、って言ったら『(湾岸署を)引っ越す』と。『環境を変える。ここからもう一回作り直す』って言うから、よっしゃ!って終わったエンジンをもう一度かけ直したんです。ここから一生やるぞ、“踊る”をライフワークにしようって」と、第3作の制作秘話も明かした。
だがその後すぐ、織田の思いとは裏腹に劇場版シリーズはファイナルを飾ることに…。「俺は一生やるつもりでいたのに(笑)。それで、他局で刑事の役をやっていなかったのを最近は受けるようにしたんです」と後日談までユーモラスに語ってみせた。