大分県中津市の中学校野球部で2020年、顧問の振ったバットが額に当たり傷を負った元女子生徒に対し、市は1100万円の損害賠償を支払う方針を示しました。

2日開かれた中津市議会の議会運営委員会では、5年前に市立中学校の部活動中に起きた事故に関する和解議案と賠償額が示されました。

この事故は2020年7月、市内の中学校の女子生徒が軟式野球部のマネージャーとしてノック練習に参加していた際、顧問の男性教諭が振った金属バットが額に当たったものです。

女子生徒は縫合治療を受けましたが、長さ4.5センチ、幅最大3ミリの傷が残り、市に対して遺失利益や精神的苦痛への損害賠償を求めていました。

市は、ノックの際に適切な距離をとっていなかったことなどから、全面的に学校側に過失があるとして1100万円の賠償額で和解する方針を決定しました。

(中津市教育委員会・古口宣久長教育長)「生徒に対してこういう大きな事故ということで本当に大変申し訳なく思っている。今後も緊張感をもってこういうことが起こらないようにやっていきたい」

市は3日開会の市議会定例会に関連議案を提出し、賠償額は全額、学校災害の保険から支払われることになっています。