“過酷な労働環境”などで実習先から失踪する実習生も
人手不足の日本で貴重な戦力にもなっている技能実習生。しかし、岡山市の建設会社では、実習生が約2年間にわたり暴行を受けていたと訴え、元従業員4人が書類送検される事件がありました。
日本にはおよそ20万人のベトナム人技能実習生がいますが、過酷な労働環境や不当な扱いなどにより、実習先から失踪してしまう人はおよそ1.5%、およそ67人に1人という割合になっています。(出入国在留管理庁のデータより)
ベトナム人技能実習生らが相談に来る「駆け込み寺」
こうしたベトナム人実習生たちを支える場所があります。埼玉県にある大恩寺。制度に翻弄され悩みを抱えるベトナム人技能実習生らが相談に来ることなどから「駆け込み寺」と呼ばれています。
住職のティック・タム・チーさん。2001年に留学生としてベトナムから来日し、7年前、この寺の住職になりました。これまでティックさんに相談に来た実習生は2000人以上。帰国や仕事探しの支援を行ってきました。
(住職 ティック・タム・チーさん)「(技能実習生らが)社長とうまくいかなかったり、実習先で人間関係が崩れたり、場合によっては暴力・暴言・低賃金・いじめ、そして強制労働。いろいろな原因によって本人が耐えられなくて(寺に相談に来る)」