ウクライナの首都・キーウでロシア軍によるミサイルやドローンを使った大規模な攻撃があり、これまでに子どもを含む18人が死亡しました。

ウクライナ当局によりますと、ロシア軍は27日夜から28日にかけ、ウクライナに対し、ミサイル31発とドローン598機を使った大規模な攻撃を行いました。

首都・キーウでは集合住宅が破壊されるなどして、これまでに4人の子どもを含む18人が死亡、30人以上がけがをしました。

また、EU=ヨーロッパ連合の代表部や、イギリスの文化交流機関「ブリティッシュ・カウンシル」が入る建物も攻撃を受け、損傷しました。

イギリスのラミー外相は、SNSで「殺戮と破壊は止めなければならない」と非難したうえで、イギリスに駐在するロシア大使を呼び出したと明らかにしました。

ゼレンスキー大統領は、攻撃について「ロシアは交渉のテーブルではなく、弾道ミサイルを選んだ。戦争を終わらせる代わりに殺戮を続けることを選んだ」とSNSに投稿し、ロシアへの制裁強化を訴えました。

ゼレンスキー氏はプーチン大統領との首脳会談の実施を求めていますが、開催の見通しは立っていません。

攻撃について、EUのフォンデアライエン委員長は「憤慨している」と述べました。

EU フォンデアライエン委員長
「キーウへの攻撃、特にEU代表部への攻撃に憤慨しています。これは7月以来、キーウに対する最も深刻なドローンとミサイル攻撃でした」

フォンデアライエン委員長は、ロシアによるミサイル2発がEU代表部のビルから50メートルの地点に着弾したと明らかにしました。ビルの一部が損傷したものの、職員にけがはなかったいうことです。

今回の攻撃を受け、改めてロシアへの制裁を強化し、ウクライナへの支援を続けていくと強調しました。