“様々な選択肢を知って” 学校とは別の居場所を持つことも…
小川彩佳キャスター:
子どもたちの表情・言葉をどんなふうにご覧になりましたか。

トラウデン直美さん:
学校に行きたくない理由も、行けなくなる理由も全員違うし、前向きになれる理由や、前向きになる方法も全員違うので、一元的な解決策というのは無いと思います。
実は私も、中学生のときにあんまり学校に行きたくない日々がありました。そのときに母から「オーディションを受けてみなさい」と言われて、別の居場所ができたことで、学校に行くことも嫌じゃなくなりました。学校とは違う居場所を持つことも、選択肢の1つかなと思います。
「学校に行きたくないな」と思った経験がある人は、たくさんいると思います。その時期を抜け出してきた経験から、アイディアを提示することが、学校に行きたくないと思っている子どもたちに、出来ることなのかなと思いました。
小川キャスター:
取材をする中でどんなことを感じましたか。
news23 垣田友也ディレクター:
「学校行きたくないんだ」という声を聞いたときに、「だったら無理しなくていいよ」と言う人が多いと思います。「行かなくていいよ」と言ったところで、満足してしまう人も多いと思います。
実際、学校に行けてない子どもたちは「将来どうしよう」「進学どうしよう」という心配が1番大きくなります。その後の人生に、どのような選択肢があるのかということを伝えるなど、選択肢を増やしていくことが大切だと思います。
藤森祥平キャスター:
身近な親が、どう接すればいいのか。不登校児童生徒の調査やケアプログラムの研究・実践を行う、横浜市立大学の宮崎智之医学群教授に話を聞きました。

【不登校対策は】
・生活リズムを整える
・日常を学校生活に近づける
・無理をしない、させない。2日登校して1日休むなど
授業について行けない、毎日笑顔でいなきゃいけない、友達を持たなきゃいけないとか、そういうことではなく、いろんな人がいろんな事情を抱えていて良いということを伝えようということですよね。

news23 垣田ディレクター:
オンラインの高校というと「ずっと家にいて、ネットの世界ばかりで生きるんじゃないか」と心配な方もいると思います。
実際は、通信制高校でもオンライン上でクラスメイトと仲良くなって現実世界で遊んだり、学校外でアルバイトをしたりして友達ができたり、実生活の交流を楽しんでいる子もいます。
選択肢が充実してきているということも、知ってほしいなと思いました。
小川キャスター:
行き止まりはないんだということですよね。2学期に入る前に知っていただきたいと思います。
========
<プロフィール>
垣田友也
news23ディレクター
児童虐待や子どもの貧困について取材
虐待防止のシンボルカラー・オレンジを愛用
トラウデン直美さん
Forbes JAPAN「世界を変える30歳未満」受賞
趣味は乗馬・園芸・旅行