「個々の病院が努力してなんとかできるレベルではない」

 佐藤さんが働く岩手医科大学附属病院の副院長は、「働き方改革で改善は進んでいるものの、特定の科の医師に大きな負担がかかっている現状がある」と話します。

 (岩手医科大学附属病院 櫻庭実副院長)「長時間の時間外労働が生じるような診療科は敬遠される。そもそも医師が足りていないのに、入ってくる人も少ないので、(さらに)医師不足になる。個々の病院が努力してなんとかできるレベルではない。早急に対応しないとまずいんじゃないかなと思います」

 この問題をめぐっては8月、「地域医療を担う医師の確保を目指す知事の会」が国に提言を行いました。以下が、その内容の一部です。

 ・医師の派遣や処遇改善などで具体的な支援策を実施すること
 ・医師が少ない自治体の医学部の臨時定員増の延長と、さらに恒久的な措置に