一方で…救急科で働く27歳医師の「当直勤務」

美容医療が盛況の一方で、保険診療では医師の流出が大きな問題になり始めています。
岩手医科大学附属病院の佐藤莉和医師(27)。初期研修を終え去年からこの病院の救急科で働いています。救急科は長時間労働になりやすいため避けられる傾向が強く、慢性的な人手不足に陥っています。
取材した日、佐藤さんは当直勤務。翌日の朝まで24時間以上業務にあたります。
出勤してからわずか30分の午前9時ごろ、スズメバチに刺された女性がドクターヘリで運ばれてくるとの連絡が。
女性は腕の痛みと呼吸の苦しさを訴えます。
(患者に声をかける佐藤医師)「いま痛いの右手だけですか?左も痛いですか」
処置を施すと女性が訴えていた呼吸の苦しさは落ち着きました。運ばれてくる患者の容体を瞬時に見極め、初期対応にあたるのが救急医の役割です。
ひと仕事終えた佐藤さん。ですが、息つく間もなく、次の患者がやってきます。
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仕事は患者対応だけではありません。合間を縫って研修中の医学生に検査の方法を指導します。
そして午後5時前。ここから病院に泊まり込んでの勤務が始まります。「地域の人たちに安心してもらいたい」と迷うことなく地元の病院で勤務することを選んだ佐藤さんですが時には弱音も…
(岩手医科大学附属病院 佐藤莉和医師)「やっぱり忙しいのが続くとちょっと疲れたなとは思いますね。すべてを忘れて電話も置いて、どこか遠くに出かけたいと思います。ハワイとか。行ったことないけど」














