学会に向けた準備中にも患者が

 午後10時。当直体制が始まると今度は学会に向けた準備に取り掛かります。この日、佐藤さんが取り組んでいたテーマは、奇しくも「東北の救急医不足」でした。

 (佐藤莉和医師)「いいアイデアが思い浮かぶまでちょっと考えたり、どうしても無理だったら、ベットでゴロゴロします」

 と、そのとき、佐藤医師の電話に着信が。

 昼夜を問わず、運ばれてくる患者。結局、全ての処置が終わったのは日付をまたいで午前3時半でした。

 (佐藤莉和医師)「じゃあ寝ます。おやすみなさい」

 そして午前7時40分ごろ。

 (佐藤莉和医師)「おはようございます。(Qいつもと比べて忙しさは?)いつもと同じくらいかなと。そこまで多くもなく少なくもなく」
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 これが、救急科の“普通”なのです。そのまま患者の回診に向かいます。

 勤務開始から27時間がたった午前11時40分。ようやく帰路につきました。