「国税専門官」の仕事に関心をもってもらおうと、関東信越国税局はきょう、大学生らを対象にした税務調査の体験会を開きました。

さいたま市できょう開かれたのは、「国税専門官」の仕事体験会です。

大学生たちに仕事の魅力を知ってもらおうと、関東信越国税局が主催したもので、およそ120人が参加しました。

学生たちが体験したのは「模擬税務調査」。個人経営のレストランから税務署に提出された確定申告の書類に隠された不正を学生たちが見つけていくというものです。

男子学生
「ペンの濃さが違う」
女子学生
「あっ、50ページと51ページの4と1が濃いのがおかしい」

資料を読み込んでいた女子学生が不正に気がつきます。

その資料をもとにレストランの社長に扮する国税職員を学生たちが追及します。

女子学生
「1を4に書き換えたり、1を足しているようにみえるんですが、これはどうでしょう?書き足しましたか」

レストランの社長に扮した国税職員
「いや、これね、領収書が薄かったんだよね。皆さんに分かるように(濃く書き足しました)」

女子学生
「じゃあ、取引先にはこちらで確認します」

レストランの社長に扮した国税職員
「どうしても取引先に確認に行くのですか。」
レストランの社長の奥さんに扮した国税職員
「困っちゃいますね」

さらに…。

男子学生
「一部フォントが違う部分がございまして、お聞きしたいなと思うのですが」
レストランの社長に扮した国税職員
「相手方さんが領収書を忘れてこっちに打ったんじゃなかったっけ…」

学生たちは、書類の不備や疑問点を次々と指摘していきました。

体験後、学生からは…

女子学生
「質問をかわされるので、言っても忘れただけとか言われたので、思った通りにはいかなかったです」
男子学生
「国税の仕事を面白そうだなと思いました」

体験会を開いた関東信越国税局総務部の沢田勝良人事第2課長は、「国税専門官は大きな意味で国家財政を支えています。公平・平等に税を負担してもらう必要があるので、我々の力で少しでも達成できればと思っております」「学生の方にはぜひ、我が職場に来てほしい」と話していました。

税のスペシャリストと言われる「国税専門官」。次の採用試験は来年5月ごろに予定されています。