きょうも日経平均株価は取引時間中の最高値を塗り替えました。この夏、高止まりしている株価。背景には「猛暑」による消費の下支えもあるようです。

「早く秋になってほしい」

きょうも“危険な暑さ”となった日本列島。山梨県では甲府市で37.9℃を超える猛烈な暑さに。この長引く猛暑が消費に影響を及ぼしています。

夏物の在庫一掃セールを行っている家電量販店。夏に売れる主力商品はもちろん、「エアコン」です。今年は長引く暑さである変化が…

ビックカメラ 公文龍之介さん
「やはり近年の暑さというところと、残暑というところへの対策。やはり9月や10月ごろまで続けても需要というのは続きそう」

例年だと、お盆を過ぎたこの時期にはエアコンの需要が落ち着くはずですが、今年は買い求める人が後を絶たないといいます。

猛暑を乗り切る、“対策ウェア”も好調です。

ワークマン 広報部 小雀杏実さん
「販売が好調で、どの商品もかなり品薄」

汗などに反応して冷感性が持続するこちらのTシャツなど、多くの“ヒンヤリグッズ”を取りそろえるワークマン。

「(今年の暑さは)ちょっと異常ですね。ワークマンの生地がいいと見た」

こちらのファン付きベストは2万5000円と、メーカー随一の高価格な商品ですが…

ワークマン 広報部 小雀杏実さん
「(昨日の)午前中には4点あったんですけど、きょうの朝の時点ではすべて完売してしまいました。機能性を高めて作ってきた商品たちが注目されているので大変嬉しい」

消費を増加させ、企業業績に好影響を与えている“暑すぎる夏”。株価も“過熱状態”です。円安などの追い風も受け、3日連続で過去最高値を更新。輸出関連株が買われたほか、猛暑関連株も堅調です。

ところが、専門家は“異例の猛暑”が、「必ずしも消費にプラスに働くわけではない」と指摘します。

第一生命経済研究所 熊野英生 首席エコノミスト
「猛暑が続くので、減る消費と増える消費のメリハリはよりつきやすくなる。(猛暑が)全体の消費の抑制要因になることも考えうると思いますね。(企業は)機敏に需要の変化を捉えて、それを商機にするということが必要」