犬の飼い主「安心して与えられる。角もうれしそうに噛んでいる」

 こうして鹿1頭を余すことなく使ったドッグフードは、「TASHIKA(タシカ)」というブランドで販売されています。完全無添加の“確か”な品質という意味が込められています。

 (NPO法人「カンビオ」理事長 後藤高広さん)
 「基本的に人間が食べるご飯は、製造場所であったりとか賞味期限であったりとかきっちり書いてあるんですけれども、日本のドッグフードの表記は『製造元を明記しなさい』ということはないんですね。私も犬を飼っていますけれども、やはり家族並みのワンちゃんに、どこでどういうふうにしてきっちり作られたかわかるフードを作って渡していきたいなと思いました」
 7年前に通販などで売り始め、今や年間7000個近く販売しているといいます。鹿肉で作ったドッグフードを日ごろから愛用しているという飼い主に話を聞きました。

 (鹿肉ドッグフードを愛用する犬の飼い主)
 「(Q普段から犬に食べさせている?)はい、そうです。生産者の方が見えているっていうのもあるんですけれど、悪いものが入っていないので、とても安心して与えられます。鹿の角も噛むのが大好きなので、いつもガリガリガリガリ、うれしそうに噛んでいます」
 後藤さんはこれからも地元の鹿肉にこだわって商品開発を続けていきたいと話します。

 (NPO法人「カンビオ」理事長 後藤高広さん)
 「『メイドインジャパン』ではなく『メイドイン多可』で、安心安全なフードをもっともっとたくさんの方々に広げていきながら、やはり有害駆除でこの辺は鹿の駆除が困っておられるということで、鹿を使って命をつなぐという形でやっていきたいと思っています」