自民党氷見市支部の党員リストに記載されていた複数の人が党費を払っていなかった問題で、氷見市支部は18日、冒頭以外非公開で常任総務会を開きました。常任総務会後に開かれた会見で、嶋田茂支部長は"払った記憶が全くないという人が31人”いたことを明かしました。また氷見市支部で立替えの形跡が見受けられたのは、2017年から2022年の6年間で193万8500円だとし、多額のお金が支部から払われていたことを受けて党紀委員会を開催する考えを示しました。

自民党氷見市支部は18日、午後6時から常任総務会を開き、嶋田茂支部長が党費問題の調査結果を発表しました。

これは、氷見市支部の党員リストに記載されていた157人のうち、2015年から23年にかけて党員だった複数の人が党費を払っていなかった問題です。

氷見市支部では党員それぞれに担当の議員がいて、担当議員が年末に党費を回収し、支部を通じて県連に納める仕組みです。仮に、担当議員が党費を肩代わりしていた場合、公職選挙法が禁じる寄付に当たる恐れがあります。

2023年分の100人前後の党費およそ28万円は前の支部長で元県議の薮田栄治氏が私費で肩代わりしたとされています。

一方、2015年から22年分の党費については、当時の事務担当者が支部の活動費から支出した疑いがあり、氷見市支部が5月以降、肩代わりの有無や当時の執行部の関与を調査していました。

氷見市支部の常任総務会は、冒頭の嶋田支部長の挨拶まで公開されましたが、その後、報道陣は一旦退出となりました。

常任総務会の冒頭で嶋田支部長は、調査開始から3か月が経っての発表となったことについて、3つの要因をあげました。

1点目は参院選による調査の中断。
2点目は10年も前に遡ったことで調査が難航したこと。
3点目は党員名簿に掲載の個人情報が流出したことでデリケートな形で調査しなければならなかったことです。

そして、嶋田支部長は「不適切なことを長く行ってきたことを申し訳なく思っております」と述べ、現状を改革し正常な運営のため前に進んでいきたいと挨拶しました。

常任総務会後に嶋田支部長が会見を開き、党員リストに記載されている157人の調査結果について内訳を明らかにしました。

【以下、党員リスト記載の157人の内訳】
・現在も払っている人が12人
・親戚世話人が立て替えている人が6人
・本人・世話人が過去に支払っていた人が46人
・自主退会した人が15人
・本人死亡(家族も含む)が29人
・企業等の退職によってが17人
・払った記憶が全くないという人が31人
・転出された人が1人

また支部で立替えを行ったとされる調査の結果については、立替えの形跡が見受けられたのは、2017年から2022年の6年間の合計は193万8500円だとしました。

これは報道された案件について過去にさかのぼり限られる調査をした結果で、2024年度からは正常な形できちんと運営されているとしました。

さらに、嶋田支部長は、多額のお金が支部から払われていたことを受けて、党紀委員会を開催する考えを示しました。党費問題について、市民から自民党氷見市支部への信頼を大きく損ねたことから、このようなことを2度と繰り返さないために、責任の所在および原因を明らかにしたいとしています。