一貫して描き続けてきたテーマは「命の尊さ」
終戦後、福岡の大学に進んだ石井さんは食肉処理場に通い、生と死を見つめなおします。
その経験から生まれた作品「牛骨のある静物」は、県美術展で最年少で特選を受賞しました。

(画家 石井秀隣さん)
「骨は生命の象徴として描いてました。最初から一貫して今まで、命の尊さとか美しさとか、永遠性とか、だから、それを奪うものへの抵抗というのはこの頃からありました」

高鍋高校で美術教師を務め、のちに高鍋美術館の館長として地域の芸術文化を支えた石井さん。
一貫して描き続けてきたテーマは「命の尊さ」でした。


空襲で友を失った記憶を背負った初期から中期の作品は、暗い色調に覆われています。
しかし、近年の代表作「歓喜」は、赤や青など相反する色を組み合わせ、平和の喜びを鮮やかに表現しました。

(画家 石井秀隣さん)
「命があることを前提の上に、この平和の喜びを書きだしたんですよ」















