蚊の羽ばたき研究でドローン開発

千葉大学大学院工学研究院の中田敏是准教授は、昆虫や鳥などの「飛ぶ生き物」がどう飛んでいるかなどを研究しています。

中田敏是准教授による蚊の羽ばたきをシミュレーションした映像では、羽ばたきで発生した気流が床にあたっているのが分かります。
蚊は体長の10倍先の気流を感じ取ることができ、人間に置き換えると、マンションの3、4階にあたるといいます。

恵俊彰:
蚊は羽を動かすことで気流を感じてどこに何があるかを感じているってことなんですね。

ヤマザキ動物看護大学 長島孝行教授:
イルカのソナーによく似ているわけです。

この「蚊の気流感知」は、既にドローンに応用されています。
中田敏是准教授によると、「ドローンにプログラムすることで、床を検知することは可能」だといいます。

将来的な展望はー

▼災害救助ドローンなどの飛行の安定化
⇒飛行中に発生する気流の変化から瓦礫などの障害物の距離を感知し、衝突しないように自動で制御する

▼水道管などのインフラ整備
⇒亀裂や障害物などによる気流の変化を感知して知らせる

▼蚊を寄せ付けない「空気の壁」
⇒蚊が飛びにくい気流などで殺さない虫除けも

ヤマザキ動物看護大学 長島孝行教授:
僕が言いたいのは「生物ってすごいよ」ってことです。
実はすごい部分がいっぱいあって、それを僕らが真似することによって、次世代型の環境にいい新しいものづくりが絶対生まれるはずなんですよね。

(ひるおび 2025年8月12日放送より)