15日に予定されるアメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領との首脳会談を前に、ロシア軍がウクライナ東部で攻勢を強めています。今後の交渉で優位に立つことを狙った動きとみられます。

ロシア軍はウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロウシクに近いドブロピリャ方面で、ここ数日間に最大10キロ進軍したとされ、攻勢を強めています。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、15日に予定される米ロ首脳会談を前にロシア軍が優勢と示すことで、トランプ氏から譲歩を引き出そうとしているとの見方を示しました。

ロシア側が停戦の条件としてドネツク州などの割譲を求めていると報じられるなか、前線で圧力を強め、今後の交渉で優位に立つことを狙った動きとみられます。

一方、トランプ氏が言及した「領土交換」についてロシア外務省は13日、「ロシアの領土は憲法によって定められている。それがすべてを物語っている」と述べ、否定的な考えを示しました。