消費者側にも変化が…“進化型のまとめ買い”とは?

出水キャスター:
2025年に既に値上げした、もしくは、値上げが決まっている品目の数「1万9416」という数字に注目しました。

帝国データバンクによりますと、9月も1235品目が値上げすることが既に発表されています。

▼キユーピー マヨネーズ(450g):520円→559円に。
▼日清オイリオ 日清キャノーラ油(1000g):約18%値上げ

じわじわと値上げの波が来ているということで、いま、お客さんの買い方にも変化が出ているそうです。

大特価市で見かけたのは、コーヒーを大量にカゴに入れている人。

70代男性
「ネスカフェのインスタントコーヒーを約20缶。これが目的で買いました。妻がこれしか飲まないので、だいたい6か月分ですかね」

Q.何を買われたんですか?

60代女性
「おもにお菓子とか海苔が多いです。海苔は日持ちするのと、いますごく値上がりしているので」

出水キャスター:
いろいろな商品が入っているギフトセットよりも、単品やこれだけが欲しいというものに手が出やすいようです。

▼コーヒーだけで20点、▼海苔だけで5点と大量買いしている。“進化型のまとめ買い”をしている人が多いということです。

松坂屋上野店の担当者は「今年から“単品まとめ買い”客が増えている。普段づかい商品がいつ値上げされるか…本当に必要なものだけ大量買いする傾向」が出ているということです。

そのため、百貨店側は“進化系まとめ買い”に対し、いろいろな戦略を立てています。

▼単品売りの特価食品を増やす(前年よりも約100種類増えている)
▼まとめ買いでお得セット
例えば「讃岐うどん」(単品216円)をまとめて22袋買うと440円お得になるセット(4312円)を作っています。

経済ジャーナリスト・松崎のり子さんは「普段使うものは値段を知っているので、お得さをより感じられて、購買に繋がる」と分析していました。

慶応義塾大学教授・教育経済学者 中室牧子さん:
すごくいい戦略ですよね。コーヒーを毎日飲むからストックしておくというのは、合理的だなと思いましたし、時間の節約にもなっていいと思いました。

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〈プロフィール〉
中室牧子さん
慶応義塾大学教授 教育経済学者
教育をデータで分析
著書「科学的根拠で子育て」