菜々さんは、札幌ウポポ保存会に所属して、伝統舞踊や文化を学んでいます。

菜々さんの母、由美子さん(56)。保存会の先輩です。

由美子さんが活動を始めたのは30代になってから。

それまで、アイヌだということを親から教わらなかったと言います。

菜々さんの母 由美子さん
「おじいちゃんおばあちゃんはアイヌでも、私たちは違うっていう変な認識の仕方をした。今の時代とは違うようないじめが昔はあったので、私の母は私にアイヌだってことを言わなかった」


6人兄弟の末っ子の菜々さんは、生まれたころからアイヌ民族の歌や踊りを見て育ちました。

菜々さんの母 由美子さん
「(特別授業は?)嬉しいですねやっぱり。今は緊張と不安と、いっぱいいっぱいのときなので、温かく見守ろうかなと」


アイヌとして活動しながらも、学校では打ち明けられなかった菜々さん。

高校に入り、ある友人の存在が彼女を変えました。

新谷菜々さん
「『別に隠す必要ないでしょ。それは良いことだと思うし、自分の誇りだと思ってやっていけばいい』と言ってくれた。すごい嬉しくて、その時もちょっと泣いちゃった」


もう1人、彼女を支えてきた人がいます。

野口隆先生です。

札幌南高校定時制 野口隆 教諭
「教員として、アイヌ民族についての勉強はしてきたつもり。いろいろ大変だったんだろうなと」