“ノンポリ”の大学で憲法に触れる
編集部 さて、関口さんは立教大学の学生時代に芸能界デビューを果たされました。当時は60年安保闘争の後ぐらいで、学生運動も活発だったと思いますけども、関口青年はどんな大学生活を送られたのですか?
関口 大学はね、だから60年安保っていうと、私たちのちょっと上の人たちなんだよ。私たちが社会に出てから、今度は 70年安保だよ。だから、ちょうど端境期っていうのか、中途半端な世代ということと、学校自体がノンポリの学校だから。
だからあの頃、学校に立て看板とかね、早稲田・法政・明治みなあったじゃない。「立教はないな。格好悪いんじゃねぇ」なんて言ってたぐらいだから。学校の中でそういう空気がなかった。
編集部 では戦争反対のデモの先頭に立ったとか、そういうことは?
関口 ないない、それは。

編集部 ただ、過去のインタビュー記事で読みましたが、「日本国憲法の前文を読んで、すごくいい憲法だなと思った」と。それはやはり、法学部に入られて勉強したため?
関口 まあ、法学部入ったからしょうがない。憲法とらなきゃならない。前文は読まされる。すると、「たいしたもんだな。いいこと書いてあんじゃないか」と思ったっていうことだよね。
編集部 今でもやっぱり、いい憲法だと思いますか。
関口 あ、それは思ってますよ。やっぱりあれがあって80年、戦争しないで来れた。ある番組で調べたことがあるけれど、この 80年間、戦争に携わらなかった国っていうのは、もうほんのわずか。200か国ぐらいあるわけでしょ、今の世界。その中で 80年間戦争に関わらなかった国っていうのは、10ないよ。その中の 1つが日本だからね。