都合の良いことしか聞こえていない?  投資でも日米の認識にズレ

井上キャスター:
認識のズレは、投資についても起きています。

日本はアメリカに5500億ドル(約81兆円)という巨額の投資をしますが、トランプ大統領は「これは我々のお金で、自由に投資できる」「野球選手が受け取る契約ボーナスのようなもの」と話しました。

しかし、日本は「これは融資なので、返してもらいたい」としています。

小谷教授いわく「日本側がトランプ大統領を満足させるために『融資』といわず、『投資』と説明したのではないか」とのことですが、交渉段階では内訳を説明しており、細かいところを見ると、ここにズレはないそうです。

ということは、最終的にはトランプ大統領が一存で、支持者へのアピールとして「我々のお金だ」と発言した可能性があります。なお、EUも同じ状況に陥っています。

肉乃小路ニクヨさん:
そんな、ジャイアンみたいなことはあるのでしょうか。

出水キャスター:
トランプ大統領の耳には投資という、彼にとって都合のいい言葉しか届いていないのかもしれません。

井上キャスター:
だとすると、文章に残すということをやらないといけない状況になるかもしれないですし、今後どうなっていくのでしょうか。

出水キャスター:
でもスピード感も必要ですし、難しいですよね。

肉乃小路ニクヨさん:
文章に残すと、今まで日本が築いてきた何かも上書きされてしまい、そこからまた戻すのも大変になってしまうので、なんとかやり過ごしたいという気持ちもあるのでしょうね。

井上キャスター:
本当に官僚の皆さんを含めて、大変な作業を今まさに続けているのだろうと想像できます。

==========
<プロフィール>
肉乃小路ニクヨ
ニューレディー
銀行・保険会社など金融業界でキャリアを積む
独自の視点で経済・お金・人生観を語る