花火大会で「ドローンショー」なぜ?

ドローンショーを導入する花火大会は他にも。

▼「STAR ISLAND 2025」(東京・お台場)⇒花火が打ちあがる横で、ドローンの「フェニックス」が夜空に降臨

▼「利根川大花火大会」(2024年/茨城・境町)⇒“和光”をテーマに、歌舞伎の「見得」や「龍」などをドローンで表現

▼やつしろ全国花火競技大会(2024年/熊本・八代市)⇒ドローンが「ディズニーキャラクター」を輝く星のように夜空に大きく描く

一体なぜ、ドローンショーが増えているのでしょうか?
これまで約100件の大会をマネジメントしている冴木一馬さんに聞きました。

ハナビスト(花火研究家)・冴木一馬さん:
「最近は花火大会が中止になることが多い。やはり予算的な問題で、費用が集まらない」

近年は予算の問題で多くの花火大会が中止となり、継続のために大手企業もビール(キリン「晴れ風」)の売上げの一部を使うなど支援に乗り出すほど。
そのような状況の中、導入されたのがドローンショーだといいます。

冴木さん:
「まだドローンを見たことがない人が多い。そういう意味では“ドローンショーを一緒にやると人が集まる”」

実際に、花火大会の主催者もドローンショー導入の効果を口にします。

『おたる潮まつり』運営担当・鹿角健太さん:
「お客様にも大勢来ていただいて運営側としては大成功。ドローンショーをやることで、“集客数が増える”のと“資金面の改善”。有料観覧エリアを設けているけど、より多く売れるなどの効果が出ている」

さらに、ドローンショー導入にはほかの理由もあるといいます。

冴木さん:
「ドローンショーに“スポンサーをつける”。企業広告としてドローンで文字や商品などを描いて出す」

7月26日に行われた「立川まつり 国営昭和記念公園花火大会」(東京・立川市)でも、ソーセージ会社がドローンで新商品をPRしていました。

花火×ドローン「次世代型の空中演出」

また、来場者からは「花火とドローンが一体化したステージを見てみたい」という声も聞かれましたが、実は“花火を搭載したドローン”もすでにあります。

ドローンがロケットの形を描き、噴射炎を花火で表現。夜空を羽ばたく鳥の翼から花火が放たれるー。
このようなパフォーマンスが、いくつかの花火大会で披露され始めています。

時代にあわせ進化する花火大会。今後はどのような仕掛けが夜空を彩るのでしょうか。

(THE TIME,2025年7月31日放送より)