最初は嫌でしかたなかった面会交流…きっかけは娘の「楽しかった」という言葉
築城さん自身もシングルマザーで現在は小学生の娘と2人で暮らしています。
(娘と食事をする築城さん)
「あ、ごめん。葉っぱ入れとったわ。ローリエっていって、これ入れておくとお肉の臭みが取れんねん。もう一個入っていない?入っていたら教えて」
築城さんは8年前に離婚。離婚調停で、別居する元夫と娘の定期的な面会交流が取り決められました。しかし当初は「嫌でしかたなかった」といいます。
(築城由佳さん)
「私が子どもを育てるのになんで会わせなきゃいけないんだろう。ひとりで全部やる。誰にも頼らない。ましてやパパの方に『助けて』なんか絶対言わないと思っていましたね」
離婚から2年後に社会保険労務士の事務所を立ち上げた築城さん。仕事が軌道に乗ってくると、元夫を責める気持ちも薄れてきました。すると面会交流に積極的ではなかった娘が…。
(築城由佳さん)
「自分が変わることで、子どもも『また行きたい』『楽しかった』とポジティブな言葉を聞けるようになって、そこで気付いたんですよね。自分の気持ち次第で、自分の子どもへの関わり方次第で、こうも変わってしまうんだと」
平成28年度全国ひとり親世帯等調査によりますと、母子家庭のうち24%しか養育費が支払われていないということです。築城さんの場合、定期的に面会交流を行っていることもあってか、元夫からの支払いが途切れたことはないといいます。
(築城由佳さん)
「養育費は継続されながらも、それ以上の子どもにとっては経験というお金に変えられないことを与えていただいているというのはすごくありがたいなと思います。海に行ったり、川遊びしたり、キャンプしたりとか、運動とか」
自身の経験から「同じ環境の人たちの役に立てるのではないか」と思うようになり、3年前に面会交流の支援などをするNPO法人を立ち上げました。