中国地方では統計史上最も早く梅雨が明け、厳しい日差しが降り注いでいます。連日、35℃超えの猛暑は当たり前のようになる一方、各地で水不足への懸念が高まっています。すでに、鳥取県や島根県の河川では、農業用水などの取水制限等が始まりました。
▽取水制限等を実施している中国地方の河川
斐伊川水系斐伊川(島根県)
7月25 日より50%の渇水調整を実施
日野川水系日野川(鳥取県)
7月18 日より15%の取水制限を実施
広島県内でも、主要なダムの一部で貯水率の低下が見られます。安芸高田市の土師ダムや東部方面のダムで貯水量が減少しているものの、現時点では「まだ様子見」という状況で、直ちに制限等をかけるほどではないとしています。
▽広島県内のダム貯水率(29日時点)
温井ダム 99.5% 平年98.5%
土師ダム 69.8% 平年86.4%
灰塚ダム 86.6% 平年99.3%
庄原ダム 93.1% 平年97.8%
三川ダム 82.5% 平年89.7%
山田川ダム 100.0% 平年99.9%
八田原ダム 77.5% 平年95.9%
野間川ダム 67.0% 平年97.5%
椋梨ダム 83.2% 平年85.0%
福富ダム 96.8% 平年100.0%
魚切ダム 98.4% 平年99.3%
小瀬川3ダム 87.9% 平年90.3%
国土交通省中国地方整備局の河川環境課によるとこれまで水不足が深刻化していないのは幸いにも「4月~6月の雨量が比較的平年並みで推移した」ことが大きいと分析しています。
7月に入って、平野部ではほとんど雨が降っていないイメージですが、山間部では夕立や短時間強雨などから、水の確保に繋がっているようです。
しかし、異例の酷暑が今後も続くようであれば、「8月半ば以降に水不足も心配される」と話します。水不足が現実となれば農業への影響が懸念されます。
私たちの生活や産業にどのような影響をもたらすのか、引き続き注意が必要です。