
会が毎年、7月の最終日曜日に続けてきた慰霊登山ですが、今年は進展がありました。山びこの会の要望を受けて地元の役場職員の立ち合いのもと、初めて登山道を外れた場所での慰霊が許可されたのです。
弟の啓二さんを亡くした広島県の寄能孝志さんは、最後に座っていたとみられる岩のそばへ、初めて行くことができました。

弟を亡くした寄能孝志さん:「(最期の場所に)行きたい、行ってみたいという思いがずっとふつふつとあったんですけどやっと今回そこに行けたのはすごく嬉しかったというかほっとしたというか。『お前が座っとったところへ行ってきたよ、行ってきたけぇ』って広島弁なんですけど、それは報告したい」

山びこの会・シャーロック英子事務局代表:「それぞれの亡くなった場所に行かれるということで、悲しい中にも少し行かれるという喜びという、複雑ではありますけども良い慰霊になるんではないかと思います」

木曽町と王滝村では、今後も会から要請があればこうした規制区域での慰霊も認めたいとしています。
