3年前、福岡市の市立小学校で当時小学3年の男子児童がいじめを原因に不登校になっていたことについて、市の教育委員会は「いじめ重大事態」と認定しました。
第三者委員会は、学校側が当初いじめとして対応せず、市教委にも報告しなかったなどいくつかの不備あったと指摘しています。
同級生から「死ね」「きもい」暴行も

第三者委員会の報告書によりますと、2023年4月から10月にかけて、福岡市の市立小学校で当時3年の男子児童が複数の同級生から「死ね」「きもい」などの暴言を吐かれ、頭や腹を殴られるなどの暴行を受けました。
男子児童はその後、一時、不登校となり、心的外傷後ストレス障害と診断されました。
学校側、市教委に報告せず

学校側はこうした行為の一部を認識していながらいじめとして対応せず、市教委にも報告していませんでした。
校長が回答案を準備 担任は「回答案」確認し聞き取りに対応

また、第三者委員会の聞き取りの際担任は当時の校長が準備した回答案の文書を持参し、記載内容を確認しながら対応していたということです。
第三者委員会「場当たり的な対応」と批判

第三者委員会は「学校の対応は学級運営の安定を最優先し、『場当たり的な対応』に終始した」と結論づけています。
福岡市教育委員会「不適切な行為だった」

福岡市教育委員会は「学校側に隠ぺいする意図があったかどうかまでは確認できないものの、不適切な行為だった」とコメントしています。