地震や防災などを研究する金沢大学などの専門家や地元の高校生らが27日、石川県珠洲市で市民向けのシンポジウムを開催しました。地震学の専門家は、能登地方での地震活動は現在も続いているとした一方で、全国的にみて能登が特別危険という状況ではないとしました。

石川県珠洲市のラポルトすず、27日午後

シンポジウムは住民に地震や防災への理解を深めてもらおうと、能登半島で地震に関する研究を行っている専門家らが2022年から開いていて、会場のラポルトすずにはおよそ100人の市民が集まりました。

金沢大学で地震学が専門の平松良浩教授は、能登半島地震で地下にたまっていたひずみが解放され、近い将来、同じ規模の地震が再び起こることはないと述べました。今後もマグニチュード6程度の地震には注意が必要ですが、全国には南海トラフなど地震のリスクがより高い地域もあるとして、過度に不安視する必要はないと強調しました。

金沢大学の平松良浩教授

金沢大学・平松良浩教授
「M6程度の地震が起こることは日本どこでも当てはまる。奥能登が特別に危ないという状況では今はない。ふつうの日本の地震の起こるような状況になっている」