北薩トンネルの異変から1年…「復旧の妨げ」は

(記者)「こちらが、北薩トンネルの出水市側の出入口。中の様子をここから見ることができないが復旧作業が進められている」

北薩トンネルの異変から、きょう7月25日で1年。復旧の妨げとなっているのが「大量の地下水」です。建設当初から出水市側で高濃度のヒ素を含む水が湧き出し、湧き水を抑える工事が行われてきました。

現在、トンネルに流れ込んだ水は、処理施設でヒ素や泥などを処理し高尾野川に排出されていますが、地中はいまだ大量の地下水を含んでいます。

そこで県は、これ以上、トンネル内へ水が入らないよう現在のトンネルの隣に水を抜くための作業用トンネルを新たに掘削しています。県は、トンネルの復旧にかかる費用を総額およそ60億円と見込んでいて、これまでに50億円を予算に計上しています。

(県北薩地域振興局・土木建築課 下馬場健一課長)「硬い岩盤が出て、想定通りに進まなかったところも一部あるが、概ね順調に工事が進んでいる」