コメの生産 日本のポテンシャルは?

 また、日本のコメの生産力について、山下氏は以下のように試算しています。現在のコメの生産量は、年間約700万トンといわれています。ただし実質、約4割の水田では、転作などが推奨されているため、仮に全ての水田でコメを作った場合は、単純計算で1000万トンを超える生産力があるはず、というのです。

 さらに、日本では収穫効率を上げる品種改良がタブー視されてきました。かつて生産効率で日本に大きく劣っていたアメリカは今や、日本の1.6倍ものコメを生産できるようになっています。仮に日本で1.6倍ほど生産効率が上がったとすると、1700万トン作れるという試算もできるというのです。

 そうなると、備蓄できるし、コメを輸出する選択肢も出てくるかもしれません。抜本的にコメ政策を方針転換できるのか、現在苦しんでいる農家をどう保護していくのか、複雑なコメ政策には選挙後も注目です。

(2025年7月23日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)