参院選で各党が訴えたコメ政策は?
いっぽう各党は、今回の参院選でどのようなコメ政策を打ち出したのか。主なものを例示すると、「直接支払い」というワードが目立ちます。それ以外には「一次産業の公務員化」という主張や、「自給率」や「輸入」に言及する主張もあります。主な主張について、過去を紐解きながら山下氏の見解を聞いていきます。
まず、食料自給率50%や100%などの数値も出ていますが、山下氏は、終戦直後の食べ物があまりなかった時代の食料自給率が100%(ただし質素な食事で、輸入品はない)だったことを踏まえて、現在の自給率38%(カロリーベース)は飽食の時代の消費が基準であり、「数字はそこまで気にしなくていいのでは」、という考えです。
これについて、元厚労省官僚・元衆議院議員の豊田真由子氏は、「平時はそれでよいが、有事の際に食料品を輸入できないなど考えると、危機管理の観点から自給率は気にした方がいい」と指摘しました。