「従業員がよく眠る企業ほど利益率が高い」

発表会の後に登場したのは、睡眠と目覚めを調節する脳内の神経伝達物質「オレキシン」を発見した世界的な睡眠学者、筑波大学の柳沢正史教授です。「睡眠の研究」という繋がりから講演が実現しました。

柳沢教授は、生徒たちに「日本人がいかに睡眠不足で、睡眠がなぜ重要なのか」を伝えました。

睡眠学者 筑波大学 柳沢正史教授「睡眠不足だと、簡単に言うと『嫌な奴』になるんです」

柳沢教授は、睡眠不足によって感情のコントロールが難しくなり、イライラしやすくなることを研究データを交えて説明しました。「従業員がよく眠っている企業ほど利益率が高い」という研究結果もあるのです。

また、青少年の睡眠については「高校生でも8時間半は眠るべき」と指摘。「寝る間を惜しんで勉強してはいけない」と言います。

そして「早朝からの授業開始は非生産的である」とするアメリカの研究結果も紹介しました。

柳沢教授「熊本の高校が『朝課外(1時間目の前に実施される課外授業)』をやめて『夕課外』にしたのは素晴らしい。実質的に始業時間を遅らせるのと同じ」