17日、いよいよ販売が解禁される、フランス産ワインの新酒「ボージョレ・ヌーボー」。
手ごろな価格が人気でもありますが、今年は異常な価格高騰をみせています。


解禁の前日、鳥取県米子市のワイン専門店に伺うと。
 
キャスター 薄井靖代
「こちらの店では毎年ボージョレ・ヌーボを仕入れているということですが、今年は異常だといいます」

ワインセラー葡萄屋 足立則子ソムリエ
「今年はだいぶ上がっています。ものによっては200%、だいたい平均で140~150%は上がっております」

なんと去年の2倍のものも。
背景にあるのは、やはり円安や物流費の高騰で、ほかにも、ビンやラベルなどの資材の高騰も影響しています。

こちらの店では、去年より少なめに仕入れたということですが…。

ワインセラー葡萄屋 足立則子ソムリエ
「当初今年は高いのですごく少なめに思っていたんですけど、いざ蓋を開けてみるとすごい楽しみにしてらっしゃる方がとてもたくさんいらっしゃって、当初思っている倍以上にはなりました」

想定を上回る問い合わせに店側もびっくり。
ハーフボトルを用意するなど、なんとか買い求めやすいようにと工夫もしています。

ワインセラー葡萄屋 足立則子ソムリエ
「今年は本当にとっても良い年だというふうにフランスから聞いていますし。ブドウの出来が非常に甘くて、粒が小さくてエキス分がいっぱいあるブドウができたというのが大きいと思います」

一方、飲食店では…。

トラットリア富の巣 富谷祐也オーナーシェフ
「(ボージョレ・ヌーボーは)去年は実はやっていなくて。ちょっと(仕入れの)値段の方が高くて。コロナの影響もありましたし、提供するのを断念したって形になります」

米子市にある創作イタリアンの店「トラットリア富の巣」。

ボージョレ・ヌーボーに関しては、去年から仕入れ価格が上がり、去年初めて提供を断念しました。

さらに価格が上がった今年も、提供をあきらめようとしていましたが…。

トラットリア富の巣 富谷祐也オーナーシェフ
「皆さんに味わってもらおうと思って、1杯500円でグラスで出したいと思っています。儲けはほぼないと思ってもらったら」

行動制限も緩和され、にぎわいをみせつつある中、今しか味わえないワインを何とか提供したい。
その思いで、店では2年ぶりに3本ほど仕入れました。

さらにグラス1杯の価格を、おととしよりも300円下げました。

トラットリア富の巣 富谷祐也オーナーシェフ
「この時季だけなので、試して飲んで欲しいと思います」

販売は数量限定で、18日から始めるということです。