栄養価の高さなどから“未来の食材”として注目されている食用コオロギ。愛媛県内子町の山あいの地域で養殖されていて、新商品も続々登場しているんです。地球と過疎地の未来を救う!?コオロギグルメに注目です。
いま一押しの新商品がこちら…コオロギ黒カレーです。

(山内可菜子アナウンサー)
「見た目は至って普通のカレーです。コオロギも見当たりませんが…うん、美味しい!スパイスが効いていて大人の味ですね」コオロギは・・・どこ?
原料のコオロギが育てられているのは、愛媛県内子町の山あいにある「風の谷うちこおろぎファーム」。内子育ちのコオロギなので、「うちこおろぎ」です。コオロギが育てられているのは小学校だった校舎
松山市に本社を置く企業・ヒューネットが、10年ほど前に閉校した小学校の校舎を活用し、おととしからコオロギ養殖を行っているんです。
(山内可菜子アナウンサー)
「いますね、いますいます!ちっちゃい!」機械の中は企業秘密です
(ヒューネット商品部・池田優美さん)
「こちらの機械が自動的に水とエサを与えてくれるのと温度管理、二酸化炭素濃度も調整してくれる機械になってましてこの中でのびのびコオロギたちが育ってます」ヒューネット商品部の池田優美さん
コオロギは、ふ化から1か月ほどで食べられるサイズに育ちます。成長したコオロギ
そして急速冷凍、煮沸消毒を経て専用のオーブンへ。しっかり乾燥させます。

(山内可菜子アナウンサー)
「見た目はコオロギそのものですね…食感がサクサクです!揚げたエビみたいな感じですごく食べやすい。全く癖が無いです!美味しい!」

養殖されているのは、ヨーロッパイエコオロギという種類。淡白で、他の食材との相性も良いんだとか。様々な料理に活用できるよう、施設では乾燥したコオロギを、粉末状に加工しています。コオロギパウダーは食材との相性GOOD
(ヒューネット商品部・池田優美さん)
「コオロギの良い所は雑食なので育てやすいという所と30日で育つのでサイクルが早い。もちろん栄養価が高くて味も食べやすくて美味しい、環境に優しい」
飼育に必要なエサや二酸化炭素の排出量は他の家畜に比べて少なく、タンパク質は豚肉や鶏肉よりも多く含まれることから“未来の食材”として注目されているコオロギ。
(ヒューネット商品部・池田優美さん)
「コオロギ!?っていう抵抗感がある方に対しても、抵抗なく食べて頂ける商品にしたいと思ってカレーになりました」
抵抗がある人にもそうでない人にも、美味しく味わってほしいと辿り着いたのがレトルトカレーの開発。大阪の企業に加工を依頼し、11種類のスパイスや竹炭を混ぜたコオロギカレーが完成しました。
いやいや、抵抗なんてとんでもない!
もっとガツンと素材を味わいたい!という人には…

サクサク食感をそのまま楽しめる「おつまみ」や内子町内の店舗とのコラボで生まれた「コオロギ味噌」はいかが?うちこおろぎ味噌(600円)
(山内可菜子アナウンサー)
「うん、いますね、コオロギ。お味噌の甘みとコオロギの香ばしさがよく合います。ご飯にもお酒にも合いそうな味ですね」
続々と登場している内子育ちのコオロギグルメ。池田さんたちは、こうした取組を広く知ってもらうため地元のイベントに参加したり、子どもたちに施設を案内したり、地域との繋がりを大切にしています。
(ヒューネット商品部・池田優美さん)
「これから地元の方が今後もしかしたらコオロギに何か関わって産業になっていったり、雇用を増やしていけたり、そういう事が出来たらいいなと思っている」内子発!コオロギグルメ
廃校で育ったコオロギが、地球と過疎地の未来を救う日は、そう遠くないかもしれません。
