京都府南丹市美山町で、医師の体調不良を理由に、市が運営している診療所の「入院病床休止」が決まりました。町民たちが「体調不良ならしかたがない」と思っていたところ、休止の理由となった医師は「体調不良で休んだことは1回もない。利用されたのでは」と話しています。一体何が起きているのでしょうか。

人口の半数近くが65歳以上の町で『診療所の入院病床休止』が決定

 京都府のほぼ中央に位置する南丹市美山町。かやぶきの家が立ち並ぶ風情豊かな景色が広がる一方、人口約3500人のうち半数近くが65歳以上と高齢化が進んでいます。そんな町を支える医療に今、ある異変が起きています。
 (美山町に住む下村眞さん)
 「ここが南丹みやま診療所です。このへき地の美山に入院がなくなるのはびっくりというんですかね。そんなことしてええんかと」
 怒りをあらわにするのは美山町に住む下村眞さん(75)。町で唯一医師が常勤する南丹みやま診療所の入院病床4床がすべて休止するといいます。