がんで声を失った英語教諭が、AIを使って自分の声を復活させるまでの様子を追ったドキュメントを仙台商業高校の放送部が制作し、全国コンテストで優秀賞を受賞しました。作品を通して、部員たちが「届けたかったこと」とは?

■仙台商業の作品が、放送コンテストで優秀賞

8月下旬、夏休み明けの仙台商業高等学校。この日、夏の大会に出場した各部活動の報告会が開かれていました。その中で注目を集めたのが放送部です。
「放送部の甲子園」とも呼ばれる「全国高校放送コンテスト」のテレビドキュメント部門に参加。およそ400作品の中から、全国第3位にあたる優秀賞を受賞しました。


作品のタイトルは、「とどきますか?私の声」です。


作品のナレーション:
「日常生活でも声は欠かせない存在です。その声を突然失ったらどうしますか?」


咽頭がんで声を失った英語教諭の竹花俊彦さんが、最新のAI技術を用い自分の声を復活させるまでを追ったドキュメント作品です。


作品中の竹花俊彦先生:
「それでも、生きられればいいと思います」


この作品への思いを、放送部の伊藤部長が話してくれました。

仙台商業放送部 伊藤茉樹部長(中3):
「いろいろな人に竹花先生のこととか、それを通じて見えてくることを、私たちが伝えることで何か感じてもらえればいい」


仙台商業高校放送部。7人の部員が、校内放送や自主番組制作などの活動を行っています。部員たちが、竹花先生の病状を知ったのは去年の12月でした。