少子化対策に「成功」したフランス

 先進国をみると、多くの国が少子化になっていますが、その中でも、少子化対策に成功したことがあるのがフランスです。

 フランス国立統計経済研究所によると、フランスの合計特殊出生率は1993年には1.66でした。そこから、手厚い家族手当や保育サービスの充実、子どもの人数で減税される「N分N乗方式」などの対策を打ち出し、2006年には2.03まで上昇。2014年まで「2」以上で推移してきました。しかし、そんなフランスでも2024年には1.62に低下しています。

 2017年から2021年までJNNのパリ支局長としてフランスに赴任していた大八木解説委員は「経済情勢が落ち込んできているというところや、出産年齢のベビーブーマーの女性がだんだん減ってきたというところで、打っている手が悪いわけではないが、制度だけでは解決しないのが少子化の難しいところ」と分析しています。

 参議院議員選挙は7月20日(日)投開票です。待ったなしの少子化対策にどう向き合えばいいいのか、広い目で考えていく必要がありそうです。