「再生二期作」は コメ価格安定の“切り札”となるか
小川彩佳キャスター:
「再生二期作」に期待が高まりますが、“切り札”になるかというと、どう思われますか。

教育経済学者 中室牧子さん:
福岡県など、いくつかのところで、すでに収量が増えているということが確認されていますが、私は「再生二期作」による生産増で需給ひっ迫をやわらげるという可能性はあると思います。でも、価格を一気に戻すほど生産できるのかといわれると、課題もあるのではないのかと思います。
1つはやはり2回刈らきゃいけない分、労力がかかります。もう1つは、新しいコンバインを使わなければいけないということで、そこにかなりの設備投資をしなきゃいけないし、それを使うための技術も獲得しなくてはいけません。
今、日本のコメの生産農家さんは平均年齢が69歳で、非常に小規模なところが多いので、新しい機械に対する設備投資や技術の獲得みたいな投資判断というのはかなり難しい状況にあるのではないかと思います。
やっぱり高温耐性のある品種の普及や、水や肥料の管理のスマート化、収穫後の備蓄流通の平準化というようなこともセットで行い、増産をするということが今後は必要になってくるのではないかというふうに思います。

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<プロフィール>
中室牧子さん
教育経済学者 教育をデータで分析
著書「科学的根拠で子育て」