タンクで飼育するメリットとは

大塲社長は出張で度々訪れることがある、お隣の韓国ではウナギの陸上養殖が盛んに行われていて、津島市のハウスでも水質に問題がない水を引けることから事業展開することを決めたのです。

(つしま鰻 大塲良太郎 社長)
「まだ入荷してから1か月くらい、少し大きくなってきている。ここのウナギは全部、他(の養殖場)で大きくならなかったウナギ。資源の有効活用ですね」

実は、このハウスでは1年経っても15センチほどにしか成長できなかった小さなウナギを、全国の養鰻場から買い取って育てています。しかし、飼育の工夫でウナギは大きくできるという大塲社長。一般的な飼育法と違うのは…

(つしま鰻 大塲良太郎 社長)
「大きな違いは(水中に)溶解している酸素の濃度を上げているのと、ポンプでここに水を送っているので水流ができているところが大きな違い」

水温25℃~28℃くらいに保たれたタンクの中で酸素濃度を通常より約2倍にし、流れに逆らって泳ぐウナギの習性を利用した水流を作っているとのこと。この工夫でウナギがエサをよく食べ早く大きく育つといいます。そして、そのエサにも一工夫。

(つしま鰻 大塲良太郎 社長)
「通常の練りエサと粒エサに、地元の『鶴見酒造』の酒かすを入れている」

大塲社長は酒かすに含まれるポリフェノールが、養殖ウナギの健康を保つ効果があると言い、出荷の1~2か月前から与えているそうです。

(つしま鰻 大塲良太郎 社長)
「(ここで育てたウナギの)味は、ふっくらして非常にいいと思う」