成長するとどうなる?

ー成長するとどうなるのでしょうか。

(東洋産業 大野竜徳さん)
「成虫はどちらも2~3mmほどの小さな虫です」

「幼虫時代の栄養状態で個体差はありますが、ジンサンシバンムシのほうがやや大きめです」

「色は、タバコシバンムシが茶色っぽく光沢があり、ジンサンシバンムシは黒褐色で光沢が乏しいのが特徴です」

「丸みのある体型、短い触角、よく歩き、ふわりと飛びます。死骸は、お腹を曲げ、脚が細いため、まるでゴマ粒のように見えます」

「幼虫は乳白色でうっすら毛があり、C字型の姿勢をとります」【画像③】(※閲覧注意)

【画像③】シバンムシの幼虫は「C」字型の姿勢をとる

ーチョコレートの中にいたのは、こんな姿でした…。

「乾燥食品や畳内部の被害跡では、粉状の食害跡や、唾液で固めた丸い小部屋(繭のような部屋)が見つかります」

「また、乾物や畳をかじり、1~2mmほどの丸い穴を開けるのも特徴です」

「【画像④】は食害にあったペットフードです」

ーこんな穴を見かけたら要注意ですね。

【画像④】食害にあったペットフード

「シバンムシ類は毒を持たず、刺すこともありません。しかし、以下のような不快・経済的な被害をもたらします」

「乾物食品を粉状にし、糞や食害跡による不快臭を発生させる」

「包材や畳、標本などに小さな穴を開ける」

「アレルギーの原因になることもある」

「幼虫に寄生する『シバンムシアリガタバチ』【画像⑤】が人を刺すことがある」

【画像⑤】シバンムシアリガタバチ