「チョコレートの中に小さな虫!?」どんな虫?

筆者の自宅で、買い置きのチョコレートがあったことを思い出し、開封したところ、チョコレートに小さな穴が開き、その中にごく小さな白い虫がいたことがありました。

賞味期限は切れていて、長期保存している間に入り込んだ可能性が高いですが、、、それにしてもどこから入り込んだのでしょう。

害虫に詳しい東洋産業の大野竜徳さんに、この虫についてたずねると、どうやら「シバンムシだろう」ということ。このシバンムシ、実は、一般家庭でしばしばみられる害虫なのだそうです。

ーシバンムシは、どんな害虫なのでしょうか。

(東洋産業 大野竜徳さん)
「シバンムシ」は、漢字では「死番虫」。“死”の“番”をする虫のようで、なんとも縁起が悪い名前ですね」

「この名前の由来には諸説ありますが、その一つをご紹介します」

「シバンムシの仲間には、ヨーロッパ原産の木材害虫「マダラシバンムシ」がいます。この虫は英語で『death watch beetle(死の時計の虫、死を看取る虫)』と呼ばれています」

「マダラシバンムシはオスが頭を打ち鳴らし、音でメスに求愛します。石造りの建物では、その『コツ、コツ、コツ…』という音がよく響きます」

「静寂な場面でこの音が鳴ると、まるで死神が懐中時計を出して死者を迎えに来るように聞こえ、恐れられたのかもしれません」

「このような由来から『death watch beetle』、転じて『死番虫』と呼ばれるようになったのでしょう」

「当のシバンムシ自身は、メスの気を引くために一所懸命に鳴いているだけなのですが……」