トカラ列島近海で6月21日から続いている地震活動は、依然として活発な状態です。7月6日午後2時ごろには震度5強を観測する地震が連続して発生しました。気象台は、引き続き震度6弱程度の地震が発生するおそれがあるとしています。福岡管区気象台の解説資料は画像で掲載しています。

震度5強の地震が連続発生

福岡管区気象台によると、7月6日午後2時1分と午後2時7分に、トカラ列島近海を震源地とするマグニチュード4.9とマグニチュード5.5の地震が発生しました。いずれも鹿児島県十島村で最大震度5強を観測しています。これらの地震による津波はありませんでした。

福岡管区気象台 地震解説資料より

トカラ列島近海では6月21日から地震活動が継続しており、7月6日午後3時現在、震度1以上を観測した地震は1,500回に達しています。

最大震度6弱:1回
最大震度5強:3回
最大震度5弱:3回
最大震度4:34回
最大震度3:110回
最大震度2:369回
最大震度1:980回

日別の地震発生状況

この地震活動の日別発生回数は次のようになっていて、増減を繰り返しています。

6月21日:28回
6月22日:119回
6月23日:183回
6月24日:68回
6月25日:69回
6月26日:15回
6月27日:16回
6月28日:34回
6月29日:103回
6月30日:63回

7月1日:155回
7月2日:143回
7月3日:167回
7月4日:112回
7月5日:125回
7月6日(午後3時まで):100回

最大の揺れ6弱はきのう観測 

この一連の地震活動で最大の揺れを観測したのは、7月3日午後4時13分に発生したマグニチュード5.5の地震で、十島村の悪石島で震度6弱を記録しました。また、最大規模の地震は7月2日午後3時26分に発生したマグニチュード5.6の地震で、十島村の小宝島で震度5弱を観測しています。

過去の地震活動との比較

福岡管区気象台の資料によると、今回の地震活動は2021年4月、2021年12月、2023年9月に同地域で発生した地震活動と比較して、より多くの地震が観測されています。特に2021年12月の地震活動(最大マグニチュード6.1、最大震度5強)と比較しても、今回の地震回数は短期間でより多くなっていて1500回を超えています。

防災上の留意事項

福岡管区気象台は「当分の間、最大震度6弱程度の揺れに注意が必要」としています。家屋の倒壊や土砂災害などの危険性が高まっているとして、今後の地震活動や雨の状況に十分注意し、身の安全を確保するとともに危険な場所には近づかないよう呼びかけています。