妻を殺害した罪に問われ、一審の長野地裁で、懲役19年の判決を言い渡された塩尻市の元県議会議員・丸山大輔被告の控訴審が2日から始まりました。
被告側は一審の判決が仮説を出発点とした先入観に基づく不当なものだと指摘し、改めて無罪を主張しました。
記者リポート:「東京高裁で行われた控訴審の初公判。丸山被告は黒のスーツ姿で法廷に現れました。また、開廷前には傍聴席を求めておよそ100人が列を作りました」

控訴審の初公判は午後2時から東京高裁で始まりました。
落ち着いた様子で着席した塩尻市の元県議・丸山大輔被告50歳。
起訴状などによりますと、丸山被告は4年前の9月29日、塩尻市の自宅を兼ねた酒蔵の事務所で、妻の希美さん・当時47歳を殺害した罪に問われています。

「犯人性」が争われた一審で長野地裁は、「丸山被告が犯人であることに合理的疑いは残らない」などとして懲役19年を言い渡し、被告側が判決を不服として東京高裁に控訴していました。
きょう(2日)の裁判で弁護側は、一審の判決は丸山被告が長野市の議員会館と自宅を車で往復したという仮説を出発点として犯人だと認定したもので、「先入観に基づく判断で明らかに不当である」などと指摘。
「原判決は破棄され、無罪判決が言い渡されなければならない」と主張し、新たな証拠8点の採用を求めましたが、いずれも却下されました。
一方、検察側は控訴の棄却を求め、裁判は即日結審しました。
判決は10月1日に言い渡されます。