午前7時、牧場の朝が始まります。
山口県山口市阿東にある、三宅牧場です。牛にエサを与えているのが社長の三宅健次さんです。

家族と共に、およそ200頭の牛を育てています。ブランド名は西京和牛(さいきょうわぎゅう)。ほかの和牛との差別化を図ろうと、三宅さんが愛情とこだわりをもって育てています。
三宅牧場社長 三宅健次さん
「脂の質肉質両方を兼ね備えた牛を作るようにはしています。牛も実際家族の一員と思っているので、そのような気持ちで牛に接するようにしています」

この西京和牛は7月、牛の肉質を審査する共進会で山口県のチャンピオンになり、県代表として鹿児島県で開かれた全国大会に出場しました。ほかの牧場の牛と合わせて3頭1組で審査され、優等賞を獲得。山口県の技術を全国に知らしめました。

山口農林水産事務所畜産振興課 竹下和久課長
「山口県の評価としては、枝肉重量もBMSという脂肪の交雑のほうも他県に負けず劣らずすごい成績を残されたと思います。これは肥育農家の日ごろの努力のたまものだと思います」
三宅さん
「今回家族で頑張ってる農家が選ばれるということは、県内のほかの農家にとっての励みになると思うんですよね」

萩市で食肉の加工や卸業をしている「萩ミート販売」の岡崎健志社長。三宅さんと共に、西京和牛のブランド化を進める仕掛け人です。

萩ミート販売 岡崎健志社長
「サシがとても細かくコザシで入っていますので、非常に上質なお肉だと思います」

西京和牛の販売を一手に引き受けていて、優等賞を受賞した肉も岡崎さんが競り落としました。サシと呼ばれる脂の質では高い数値が出ています。

岡崎社長
「オレイン酸という数値があるんですけれども、有名なブランド牛というのが55というのがある程度基準になるんですけど、今回の三宅さんの牛に関しては60.3%あったので全国的にみても非常にすぐれた脂質をもった和牛だったということになります」