■ワクチンの効果に疑問を持つ人も…「BA.2」にも効果はある?
良原キャスター:オミクロン株には従来型の「BA.1」とオミクロン株の亜種「BA.2」があります。「BA.2」の感染例は少ないものの、感染力は従来型「BA.1」の1.4倍と言われています。そこで今のワクチンが亜種「BA.2」に効果があるのか?という疑問を持っている方がいるようです。松本先生はどうお考えですか?
松本教授:
オミクロン株に対しては、従来型「BA.1」でも亜種である「BA.2」であっても、今のワクチンの効果があるというデータが出ています。
井上キャスター:
変異株が出るたびに、今のワクチンが効くのかと毎回議論になっていますが、今までの経緯でワクチンが効くということはワクチンの能力が高いと解釈して良いのでしょうか。
松本教授:
そうですね。メッセンジャーRNAワクチンというのは今までになかったくらい、しっかりと免疫を高める効果が出ていますので、変異株がオミクロン株のように多少大きくなったとしても、現状では3回接種すればしっかりと免疫を上げることができると考えています。
■子どもへの接種も本格化~子どもの副反応は?
良原キャスター:5歳から11歳の子供へのワクチン接種が本格的に始まりました。子どもの副反応について厚労省HPの情報によると「接種部位の痛み・倦怠感」が50%以上、「頭痛・筋肉痛・寒気・接種部位の腫れなど」が10%~50%、「下痢・発熱・関節痛・嘔吐」が1%~10%という割合になっています。子供のワクチン接種について、松本教授は「個人のリスクを考えると子どもは重症化しにくいので基礎疾患や免疫不全がない限り全員が積極的に接種する必要はないと思う」という見解です。
ホランキャスター:
子どもの接種について、保護者の皆さんが迷っている部分でもありますが、松本先生は「全員積極的に接種しなくてもいいですよ」というご見解なんですね。
松本教授:
感染の流行状況にも影響を受けると思います。少し前の状況では、子どもの感染者数は多くなかったのですが、今はどちらかというと、世代で言えば10歳未満の感染数が一番多い状況になっています。
5歳~10歳の世代全員が必ずワクチン接種の必要があるかというと、現在は努力義務が適用されていません。本人と親御さんが納得したうえで接種するという判断をしたのであれば、接種していただきたいと思いますし、必ずしも全員が接種の対象ではないと考えています。基礎疾患などリスクがある人は接種して頂きたいということです。
(3月1日放送Nスタより)