
会館の引き渡し2日前に開かれた住民説明会の様子を撮影した写真があります。金光さんも参加していて、利用方法などの説明があり、まさか使えないとは思いもしなかったといいます。
(フォークダンス教室代表 金光仁志貴さん)
「せっかくできて、もう本当に中をちゃんと使えるようになっているのに、鍵が開けてもらえないというのは、もう皆さんなんでなんでって」
引き渡し2日前に求められた追加工事費6000万円
施設は完成しているのに入口の鍵は閉まったまま…。取材班はことの真相について、会館の建て替え工事の施主である東園田町会に直接話を聞きました。
(東園田町会 田中靖二会長)
「(去年の)7月28日でしたね。施工会社とここで話をしたんです。当初の契約以外の追加費用が出ていますから、これを払ってもらわないと困るということで。そんなこと言うても、そんなもんうちは頼んだことないと」

町会側によりますと、2年前に工事の監理業務を建築士のA氏に委託して、会館の建て替え工事として約1億7000万円で施工会社と契約を結びました。しかし、引き渡しの2日前になって施工会社から突然、工事の追加費用として6000万円の支払いを求められたというのです。

(東園田町会 田中靖二会長)
「鉄骨が値上がりになったとか、セメントが非常に高騰したとか、そういう基礎の部分でね。とんでもない話ですよ。そんなにかかるんだったらその施工会社には発注していませんしね。初めからわかっていれば」
(東園田町会 橋本春雄事務局長)
「(Q追加料金について施工会社は何と説明している?)監理者のA氏には話をしていると」

今回の建て替え工事は、尼崎市の公共施設の集約化をきっかけに行われていて、その原資は、近くにある園田競馬場の周辺整備事業費として市から町会に交付された2億円でした。追加費用を求められても、町会としてはほぼ全額使い果たしていました。