A氏「施工会社が予算の範囲内で何とかしてくれるだろうと思っていた」



 施工会社との間に入っていたA氏が町会側に伝えずに勝手に追加発注したということなのでしょうか?取材班はA氏にも取材を申し込みましたが、A氏は取材を拒否した上で、次のように話しました。


 (A氏)
 「施工会社とは途中で工費が高くなるとお互い認識していたが、具体的な相談もなかったため、施工会社が予算の範囲内で何とかしてくれるだろうと思っていた。町会側には追加請求の話は事前にしていなかった」

町会と施工会社との間で『追加費用の契約書』は無い



 今回の追加費用を巡っては、そもそも町会側と施工会社との間で契約書などは交わされていません。



 今回の問題について建築トラブルに詳しい弁護士は次のように話しました。

 (塚元健弁護士)
 「金額が増えることに関しては、普通は監理者の一存では決められないはずなんです。いろんな工事の段階を経て完成に至るという中で、どうしても認識の差が生じやすい。やっぱり途中途中で合意した内容、約束した内容とか、もしくは検討中の事項というのを書面化して、押さえていくというのが一番いいやり方」

 公金が投入されて完成した福祉施設なのに未だに誰も使えない。鍵が開くのはいつになるのか?町会側は建物の明け渡しなどを求めて、施工会社を相手に裁判でも争っています。