総会前に決まっていた?冒頭「投票は不要です」

なぜフジ側が「勝利」したのか。フジテレビ側から「事前投票の結果、取締役の選任の投票は不要です」という発言があったことも気になる点です。河西弁護士は、「発言は開会した直後にあったようだ、とし、きょうの総会の前にもう勝ち負けが分かっていた可能性が高い。特にフジ側幹部は自分たちの提案が選ばれることが分かっていたのではないか」と述べました。
事前に行われたインターネット投票や委任状によって、すでに結果が判明、「投票は不要」と冒頭に述べることによって、総会での議論が白熱化するのを避ける狙いがあったのではないかと分析します。河西弁護士によれば、ダルトン側も「一枚岩ではなかった」とのことですが、今回は3月時点の株主による総会であり、その後の動きが激しい場合は、次回は株主の面々が変わっている可能性があり、どうなるかわからないということです。
”オンラインカジノ”新たな不祥事も フジ新経営陣、いまは未知数

フジテレビは、変わることができるのでしょうか。河西弁護士は、「直近に幹部社員がオンラインカジノを巡り逮捕される不祥事が起きている。他方で、再生したい、いい番組を作っていきたいという社員も多い。新経営陣が一丸となって、コーポレートガバナンスが実行できるかは未知数で、今後が試される局面だ」と展望しています。