青森県の陸奥湾の「養殖ホタテ」が、5月から『タイ』に食べられる被害が相次いでいることがわかりました。被害にあったのは、養殖2年目に海にロープで吊るす耳吊りのホタテで、野辺地町漁協では全体の6割以上のホタテに被害が確認されています。
貝殻が砕けてしまっている「陸奥湾ホタテ」。海の中で養殖しているとき、『タイ』に食べられたと見られています。
野辺地町漁協では、耳吊りと呼ばれるロープに吊るした養殖2年目のホタテを海に沈めたあと、5月中旬から被害が確認されました。
漁協で、今シーズンは約40人の漁師が耳吊りで養殖をしていて、ほぼ全ての漁師から被害の報告が上がっています。現時点の被害は漁協全体では、耳吊りのホタテの6割以上にのぼり、来年度の水揚げに大きく影響するとしています。
野辺地町漁業協同組合 代表理事組合長 砂原則行さん
Q.今までこういうことはありました?
「ない」
Q.今年が初めて?
「初めて」
「大きい人だと200万円ぐらいの損害をしている。少ない人でも50万円くらいの損害になっているから。だから来年度になれば(ホタテ漁を)する人が少なくなるのでは」
同様の被害は、平内町漁協や横浜町漁協などでも確認されています。
県産業技術センター水産総合研究所によりますと、これまではホタテを水揚げする際に取り除かれる付着物が『タイ』のエサとなっていましたが、今シーズンはホタテが不漁で、エサ不足になっていたと見られるということです。