『逮捕状詐欺』を知っていますか。逮捕をチラつかせされて、大金をだまし取られた30代の被害女性は、新たな被害者を生まないでほしい、と犯人とのやり取りの一部始終を明らかにしました。LINEの事情聴取や検事の登場、巧妙な手口が…。

国内や海外でリサイタルを開くなどして活躍するピアニストの芥川怜子さん(32)。特殊詐欺事件に巻き込まれ、大金を騙し取られました。事件の始まりは5月13日。スマートフォンにかかってきた1本の電話でした。

第1の電話「三重県警の捜査2課です」

「第一声が『三重県警の捜査2課です』と。わたしの住所をあちらが言ってきたんですね、こちらとしてはそこまで個人情報がばれているということが怖かった。」

三重県警の刑事を名乗る男は、部屋番号まで詳細に把握していました。男は、実際に去年摘発された巨額マネーロンダリング事件の主犯格の名前を持ち出し、芥川さんが事件に加担した疑いがあると説明したといいます。

「(主犯格の男が)『口座を15万円で購入した』と供述しています、その口座がマネーロンダリングの中心口座として使われていると」