イランの核施設攻撃に踏み切ったアメリカ。地中貫通弾バンカーバスターを使い、「深刻な被害を与えた」と発表しました。今後のイランの動きが注目です。
アメリカがイランの核施設を攻撃 思惑は?

井上貴博キャスター:
イスラエルとイランの争いにアメリカが介入し、イランの核施設3か所を攻撃。一方、イランの国会は、ホルムズ海峡の封鎖を承認したということです。
ホルムズ海峡は狭いところで幅が約34キロですが、ホルムズ海峡は封鎖されてしまうのでしょうか。

元JNN中東支局長 秌場聖治 記者:
イランの議会が、ホルムズ海峡の封鎖を承認したということですが、これはあくまでも承認しただけ、「やるとなったら反対しない」ということで、実際に封鎖するかはまだわかりません。
ホルムズ海峡にちょっかいを出すというのは、何かあったときにイランの強硬派がちらつかせるカードで、今回どこまでやるかはわかっていません。

スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
トランプ大統領がどれだけ先のことを見ているのか、大きな戦略の中の一つとして今回のことなのかという部分が見えません。
もしも、短絡的というか、「とにかく戦った方がいい」「何か示した方がいい」ということであれば、どのような脅威があるのでしょうか。
井上キャスター:
トランプ大統領を強硬に支持している人たちは、「アメリカのことを考えてくれ」「もう戦争はしてくれるな」というスタンスなのではなかったでしょうか。
元JNN中東支局長 秌場聖治 記者:
いわゆる“MAGA派”と呼ばれる人たちは、要するに内向きです。
イランの隣で起きたイラク戦争など、アメリカが介入した後、サダム・フセインという独裁者はいなくなりましたが、混乱が続いたことで、たくさんのアメリカ人の被害者が出ました。「そういうのはやめにしよう」というのが基本的には“MAGA派”の主張だったわけです。
井上キャスター:
その主張から、一歩出たということですね。
元JNN中東支局長 秌場聖治 記者:
今回は、ここでイランの核施設を叩けるということから、攻撃を行ったということです。
統合参謀本部議長の会見などによると、数週間かけて計画し、125機の航空機を使ったということです。爆撃機だけではなく偵察機や途中で給油する機体も含めてですが、かなり大がかりな作戦です。潜水艦も絡んでいるということです。つまり、プランはずっと練られていて、今回、このタイミングでやると決めたということだと思います。