「すぐ手続きしないと還付されない」
60代女性のもとには5月12日の午前、年金機構のハタナカを名乗る人物から電話が入り、「手続きすれば還付金をもらえる」などと言われたといいます。その際、女性に焦る気持ちを持たせるためか「午前中のうちに手続きしないと還付金はもらえなくなる」などと話したといいます。

ハタナカなる人物に携帯電話の番号を教えてしまった女性。「午前11時半に電話をするから郵便局のATMに行くよう」指示されます。指示通り、女性は最寄りの泉松陵郵便局に向かいました。午前11時20分に到着した女性ですが、ここでATMではなく、窓口に問い合わせをしたことで、今回の小山局長の機転と被害の未然防止につながりました。

還付金詐欺は、公的機関の職員を名乗り「還付金がある。ATMで手続きできる」などと話した上で、ウソの手続きを教えてお金をだまし取る手口です。女性が窓口を経由せずATMに向かっていたら、還付金を受け取るつもりが、逆にお金を振り込んでしまい現金をだまし取られていた恐れがあります。6月23日、泉警察署から泉松陵郵便局と小山功局長に感謝状が贈られました。

泉松陵郵便局 小山功局長:
「地域の安心安全のため、お金を預かっている以上、だまされないように積極的に社員全員で声掛けをしている」
宮城県警によりますと、県内では5月末現在、還付金詐欺の被害が8件1277万円確認されています。前年に比べ件数は9件減っていますが、1件あたりの被害額は増えています。警察は「年金機構が還付金があると電話をかけてくることはない」と話し注意を呼びかけています。